Cusomiso!BOYS 歌:菊高軽音部

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「そうですか、あの二人が……ふふふ、なんだか私も嬉しくなってきました」 その日家に帰って今日のことを瑠璃華に伝えたら、まるで自分のことみたいに嬉しそうに笑ってた。 「覚悟だとよ……17かそこらのガキがもう死ぬことを考えてるなんてな、おじさん悲しいよ」 家のリビング、瑠琉も寝かしつけて静まり返った空間で俺は、瑠璃華が淹れてくれたコーヒーをすすりながらそんなことを呟いていた。 すると瑠璃華は俺の向かいに座って、笑いながら俺の鼻を指で軽くはじいた。 「っ!」 「ガキ、なんかじゃありませんよ? 生きることと死ぬことをしっかり考え始めて、自分なりの答えを出して歩き始めたら、誰だってみんな、もう大人です」 「そんなもんかね……」 「そんなもの、です」 そして瑠璃華はいつもみたいにニコニコ笑って、俺を見つめていた。出会った時から10年以上経っても変わらない、優しい笑顔はそれはもう……トレビアーン。 やがて、瑠璃華は小さく歌を口ずさみ始めました。 「出会った頃はこんな未来、想像できなくてー、でしたっけ?」 「ちょwwwwwwブフォッ!!!!」 コーヒー吹いた。 「あなたがいつも口ずさんでる歌、いい曲ですよね。なんの歌なんですか?」 恋愛シュミレーションゲームときめきメモリアル2のエンディグの曲です、本当にありがとうございます。 とはとても言えなかったので、なんか適当にはぐらかした気がする。 「私も出会った頃は、あなたとこんな道を歩むなんて思いもしませんでした。けど、すごく幸せなんですよ」 「俺もおはようって声かけるたびにドキドキしたもんだよ」 「……? ねぇ?」 「あ?」 「好き、ですよ?」 純粋に嬉しかった。誰かに必要とされていることが。そしてときメモがなかったら、もっとムードに浸れたと思った。 続くと思った。これからもずっとこんな日常が。 けれど不協和音はその音色を確実に響かせて、俺の幸せを穿ち始めた。 そして、しばらくたったある日、俺の日常は崩壊した。
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