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「………」
俺はひたすら黙っておっさんの話を聞いていた。正直ちょこちょこ小ネタとか挟んでくるくせにやけに重い話だったから、笑うに笑えずみたいな。
「こっからが本題なんだがな……」
おっさんが話しかけた時、突然施設中に警報がけたたましく鳴り響いた。
「なんですかぁあああああああああああああああ!!!!」
「緊急召集だな。やつらか……悪いな、昔話はここまでだ」
タスマニアンはいつもの遠い目をしてくわえていた煙草を灰皿に、軽く押し付けた。
もう何がなんだかわかんね。でもあれだよね、こんだけ重い話だけどさ、きっと結末は「あっ、なーんだ。そんなことなの? 構えちゃって損したぁ! あははは」的な感じだよね。
あれだよね、最初めっちゃ大袈裟で今までとかなり違う展開ですよーみたいな感じでやってたのに、結末がまさかの「あなたを戒めるために私がやったんですよー」みたいな夢オチで終わったどっかのOVAみたいな呆気なさだよね、きっと。僕の悪い予想外れてるよねぇー。
「その後どうなったかだけ教えろよ」
俺がそう聞くと、おっさんは背を向けたままこう言って部屋を後にした。
「俺らの仲間、57名中55名が死亡。俺と零を抜かす全員が、裏切ったあいつ、七河によって殺害。その殺された55名には希理人と……瑠璃華も含まれてた」
「………」
「後でな」
おっさんが去り、自動ドアが静かに閉まった。
うぇwwwwうぇwwww悪い予想大的中wwwwwwww僕ちんサイコメトラーなんですねwwwwwwwわかりますwwwwwwww
さて、死ぬか。
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