Cusomiso!BOYS 歌:菊高軽音部

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もう意味わかんね。 おっさんは何がしたかったんだ? こんなただの元ニートにそんなヘヴィーな話聞かせて……。 何がしたかったんだよ、俺なんかに何して欲しいんだよ。 もうめちゃくちゃ意味わかんね、いやもうくちゃくちゃ意味わかんね。 リトバスのラストのシーンの選択肢選びの時ばりに頭をフル回転させていると、いきなり頭を小突かれた。 「何ボッーとしてんのよ、馬鹿」 「いちち……」 振り向くと楓ちゃんがいた。 「今作戦会議中でしょ? 大事な作戦内容聞き逃しちゃうわよ。ったく……」 楓ちゃんは両手を組んで、いつものむくれ顔でプンスカ言ってる。保護者かっての。 只今、いつもの会議室で作戦会議中。議題内容は勿論あの厨二病団体について。今度は街中で派手に暴れてくれちゃってるらしい。 「奴らの拠点はここにある高層ビルらしいな。ここから半径5kmは既に封鎖している。敵の戦力は把握しきれていないが、相当数とのこと。恐らく黒ずくめの奴らも何人かはいるに違いない」 おっさんは相変わらずの浮き沈みのない声で、地図を指差しながら説明している。 俺はそれをどこか上の空で聞いていた。 この時は知らなかった。 まさかこのミッションがこのメンバー全員でこなす最後のミッションになるなんてみたいな。
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