私は世間一般から多くの支持を確立した者でございます

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「敵が多くなってきたわね……」 廃墟の物陰に隠れて、あたりを見回すと軽く4、50人の武装した兵士。 ここに来るまでにも何人もの兵士をのしてきたけど、ここは敵の密度が段違い。敵兵は中央にそびえ立つかなりの高さがある廃ビルを守るように配置されている。 あそこに絶対あいつがいる……七河。……みててね、希理人。絶対仇討つから。 その前にここを突破しなきゃ、けどこの人数相手にどうやって……。 「正面突破しかねぇな、いけるだろ? シルバー、ルビー」 南くんが右手に、武器を握りしめて立ち上がった。そしてそれに呼応するように立ち上がる、桜ちゃんと琉瑠ちゃん。 「無論」 「もち! ですね」 桜ちゃんは両手に握った刀を静かに抜刀して、琉瑠ちゃんは指の関節をパキパキしながら楽しそうに身構えた。 「レッドとホワイトはここに残って、隊長とあの変態が来るのを待ってて下さい。それまでに俺たちが道を作る」 見違えたな、南くん。すごく頼もしい背中になった。 「任せたわよ、私とホワイトはあの人たちが来るまでここで」 私は南くんに向けて力強く頷いた。すると、彼は口の端を少しだけ緩めて、後ろを向いて物陰から一気に飛び出した。すぐさま銃声と怒号が辺りに鳴り響く。 今のあの子たちなら絶対大丈夫だ。 後は隊長と、あの馬鹿が早くくれば……。
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