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「塵芥」
「雑魚はひっこんでなさい!」
……味方ながら、恐ろしい奴らだ。
俺たちは敵の正面に突っ込んで、道を切り開こうとしている。
敵の数は多いが、正直あの不死身の連中に比べればゴミ当然。ニートとの訓練が役にたった。弾なんざ、止まって見える。
雪司とあの隊長の娘は鬼だな、群がる敵を次々から次々へと……惨い。
特に隊長の娘は素手にも関わらず、俺らの中で一番敵を撃破してる。流石、あの人にしてこの子あり……手合わせは二度とごめんだな。
敵の阿鼻叫喚と銃声を受けながら、奴らの数を半分以下まで減らした辺りで背後から今までの雑魚とは比べものにならない殺気を感じた。
「まとめて殺されたくなかったら、貴様らは下がっていろ、邪魔だ」
そこに立っていたのは、日本刀を携えたいつぞやの黒フードだった。確かアクエリアスだったか……。
そいつの言葉をきっかけに雑魚たちは悲鳴をあげながら、その場から逃げ出していった。
そして清涼飲料水は俺に向けて、切り掛かって来た。
馬鹿みたいな力で繰り出された斬撃をイエロー特製の刀で受け止める。並の刀だったら、叩き折られて死んでたな、感謝せねば。
「お前は……あの時の雑魚か? 死にに来たのか? 愚かだな」
「雑魚のままかどうか、てめぇの体に教えてやるよ」
刀越しに見える黒フードの中から冷たい視線が俺に向けられている。
「ニョホ、ニョホホホホホホホホホホホホ!!!! 呼ばれて飛び出てフライアゥェェェエエエエエイイイイイイイイ!!!!」
俺の背後から、いつぞやのおっさんの絶叫が聞こえる。
「五月蝿い」
おぉう!? 雪司が平仮名を!?
「ギャハハハハハハハ!!!! マジで3人しかいねぇじゃん!? 楽しめねぇじゃん!?」
あの金髪は確か隊長に一発でのされたとか言う……。
「私が楽しませてあげますよ……嫌っていうぐらいに」
相手は隊長の娘か……また死んだな、あの金髪……。
こいつらを潰せば、後はあのふざけた敵の大将のなんちゃってファンタジー野郎だけ……みんな気張れよ。
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