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―午後17:42―
『フウ、やっと着いた(汗)』
和真は車を近くの駐車場へ停めると車を降り、BARへと急いだ。
帰宅ラッシュを考えずに、短時間で行くと言ってしまった事を若干後悔しながら・・・・・。
[BARルーク]は都内の、ある裏通りに4年前から開店したこの辺りではちょっとした人気のBARである。両隣にはイタリア料理店と大人の女性向けのブティックが建ち並び、女性の人通りが多い為、この裏通り自身が隠れ人気スポットになっている。
(依頼人を待たせてしまったかもしれないな。)
和真は若干焦りながら小走りでBARへ向かい、BARの扉まであと1m程という、その時だった。
『・・・なんだ。この感じは・・・・。』
和真は自分の周りの空気・・・・・、いや、全身を串刺しにされるような感覚。それほどの明確な殺気が自分に向けられているのを感じた。
何処から?等という疑問を抱く時間すら無駄であると思わせる程、殺気はBARの扉の中から発せられている・・・・・。
和真はそこで歩を止め、一つ深呼吸をすると、警戒心を高めながら、扉へ向けて再び歩を進めた。自分に向けられている殺気に耐えながら・・・。
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