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『ハア、また今日も忙しくなるのかなぁ。』
男はネクタイを締めながら独り言をつぶやくと、ハンガーに掛けてあるスーツの上着を着ながら玄関に向かった。
『そろそろ時間だな。じゃ、行くか!』
男は車の鍵を持つと、忘れ物が無いかチェックし、家を出た。
―午前7時30分―
余裕な出発時間だ。
彼の名は不動 和真(ふどう かずま)。今年で24歳の社会人だ。この家には高校に在学中から一人暮らしをしている。
大学卒業後、大手の会社に就職。本来、一般の人ならば適度な経済力を持ち、適度に悩み事等を持ちながら普通に生活を送って、何一つ不自由なく、人生を歩む。・・・・・・筈だが、この男には多分、生涯切る事ができない問題というか悩みがあった。
それは何かって?
和真は幼少の頃から、異世界の者達、俗に幽霊と呼ばれる者達を見る・話せる・触れる体質だった。
それ故の体験も多くしているんだが・・・。幾つか例を上げると・・・・・。
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