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そうこうしている内に会社の駐車場に着き、車を止めると、和真はそのまま会社に向かった。
既に、駐車場傍の歩道には多分同じ行き先であろう、サラリーマンやOL達の姿が見受けられた。
ちらりと腕時計を見る。
―AM8:02―
「まあまあって所か。」
和真は会社に入り、ロビーを通ると、奥のエレベーターホールへ向かった。
エレベーターは並んで3つあるが、どれも少人数ではあるものの、列が出来ていた。
和真の職場である、この会社はある大手IT企業の支社であるが、中々土地を広く持っており、社員用の駐車場(150台分)もあり、会社自身も20階建て。建っているのが都会の中心地だけに支社にしては規模が大きい方であろう。
和真はちょっと考えてから、エレベーターに乗る為に並ぶ事に決めた。
職場の部署が2、3階なら階段で行くのが、健康上にも良いであろうが、残念ながら和真の職場は11階である。仕事前にはなるべく体力は使いたくない。と、思うのが当然の心理であろう。
「よっ!和真!おはよう」
並んでいると聞き慣れたやたらテンションが高めな声が背後から聞こえてきた。
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