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―午後17:15―
『お疲れ様でした。お先します。』
和真は一日の仕事を片付けると、足早に職場の部署を出てエレベーターに乗り込んだ。
『やれやれ、今日の依頼は楽なものだったらいいけどなぁ・・・・・。』
独り言をつぶやきながらエレベーターが1階に着くのを待つ。
実は和真は裏稼業でもう一つ仕事をしている。いや、むしろその裏稼業の方が本業といえるかもしれない。
和真は幼少の頃から俗に幽霊と呼ばれる者達と日常を共にしてきた。その中で、良い霊と接する事も多かったが、悪霊と呼ばれる者達と争う事も多かった。
幼少の頃は他者に助けてもらう事が多かったが、高校を卒業すると同時にこの裏稼業を始めるようになった。
何故この仕事を始めるようになったのかは和真の心のみぞ知るところであるが・・・・・。
チーン。
エレベーターが1階に着いた事を知らせ、扉が開かれる。
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