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翌朝、魂は目が覚めた。
仙台に居た時の癖で、まだ日が昇っていない内に目が覚めてしまったようだ。
中庭に出て、魂は日課でも有る愛用の刀で素振りをする。
すると、物音が聞こえた。
さくらだ。
さくら:やっぱり素振りしていたのね、魂君。
魂:お早う、さくら。
少しでも師匠に近付きたくてな。
さくら:師匠って、お父様の事?
魂:ああ。
さくら:もっと、練習しましょうか?
魂:久し振りに、さくらと練習するな。
さくら:そうですね、はい竹刀。
竹刀を渡され構える二人。
やはり、腕は落ちていないようだ。
練習を終え、食堂へ向かう。
カンナが朝御飯を食べていた。
カンナ:おっ、早いねお二人さん。
さくら:お早うございます、カンナさん。
魂:お早う、カンナ。
凄い食事の量だな。
カンナの回りは、食べ物で一杯になっていた。
カンナ:今日、舞台練習だろ?
そのためには、よく食べないとな。
魂:成程、カンナらしいな。
魂も、食事を取る事にした。
二人に続いて、大神支配人や藤枝副支配人、マリア・タチバナ、李紅蘭、アイリス、レニ・ミルヒシュトラーセ、神崎すみれ、ソレッタ・織姫が来た。
織姫は、寝癖が付いたまんまだ。
マリア:魂隊長、昨日は挨拶出来ず済みません。
今日は、舞台稽古をやります。
かつて、私がやっていた舞台の続編をやろうかと考えています。
魂に台本を回すマリア。
魂のセリフが多かった。
朝食を終え、花組の一同は舞台の楽屋に向かった。
本番を一ヶ月後に控え皆は、練習をしている。
初舞台の魂は、マリアから特別に台本を読みながらセリフを言うのを許可された。
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