序章

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清は、 比較的 大人しい男の子で、人見知りする子である。あがり症ではないが、赤面しやすく恥ずかしがり屋である反面、 目立ちたがりでもあった。当時は、必ずと言っていいほど ガキ大将がいた。 清は、そういう事に疎く、無関心であった。 平和主義という訳ではないが、とにかく無関心であり、自分の世界を作り出し殻に閉じこもる癖を身に付けていた。 清は、いつも 二つ上の兄、竜二と遊んでいた。 野球、 缶けり、といった遊びから、田舎という土地柄 自然に恵まれていたので、川に釣りに行ったり、山にクワガタ、カブトムシを捕る男の子の遊びは、当たり前の事だったが、けして裕福とは言えない彼らには、3時のおやつ、お小遣いといったものはなく、空腹を紛らわすために遊んでいたのかもしれない。
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