死んでからの僕

生きたい

医者が必死で心臓ﾏｯｻｰｼﾞを行なった、が…脈は戻らない
医者の顔が歪む、

つづいて電気ｼｮｯｸを流す、体に電気を流すと宙に浮く。最後の手段とでもいうべきか、1回、2回、そして3回、体は軽々しくﾌﾜｯとあがり痛々しく着地する、

万策はつきた…

もちろんこの時に僕の意識は完全にない、だから医者の深刻な顔も家族の悲痛な顔もみることはできなかった、

脈がとまってからしばらくたった、時間があけばあくほど蘇生率が低下することは言うまでもない、

医者は心中もう無理だとおもっていた、それは彼の経験から導きだしたものだ、しかし家族のあきらめたくないという想いに動かされ必死で蘇生活動を続けていた、

皆があきらめかけていた、いやあの時はあきらめていたのかもしれない、

…………ﾄﾞｯｸﾝ、……ﾄﾞｯｸﾝ…ﾄﾞｯｸﾝ、ﾄﾞｯｸﾝ、ﾄﾞｯｸﾝ、　
心臓が鼓動を刻みだした、まるで「生きたい」という意志を体のすみずみまでおくりだすように、ゆっくりと。