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救急車が到着し、救急隊員がぼくを運んでいた、なにやら慌ただしくけっこうひどい事故だったんだと思う、それは野次馬の悲痛な顔からもうかがえた。
この間僕は何かこの世で起こりえないことが起こったと思った。
救急車が到着し自分の身体を担ぎ込む、その一連の動作を僕はみていたのだ、動かない自分の身体をも…
だが周りの人にはどうやら今の自分は見えていないらしい、最初は事故にあったのは自分ではないような気さえしていた。
だが後輪がペシャンコになった自転車、担ぎ込まれた人の服装…すぐに自分だとわかった。
「僕は死んでしまった、幽霊ってやつになってしまった」と思った。
午後6時5分すぎのことである、
不思議と悲しみはなく、ただ彼女が怒ってやしないか、と思い、
僕はおもむろに歩き始めた、待ち合わせの場所へ…
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