浮遊霊…

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浮遊霊…

待ち合わせ場所に行くとまだ彼女はそこにいた、当然不機嫌そうだ、まぁ1年と半年の記念日に30分も相手が来ないんだからあたりまえだ。 彼女が携帯をとりだし電話をかけている様子だ。   「ただいま電話にでることができませんピーっとゆう」プツ、 彼女は電話をきり足早に歩きだした、僕はただそれをみつめるしかなかった、 電話にでれないことが悔しくやるせない、そりゃあのまま事故にあわなければ5分ぐらいは遅刻しただろうが30分も遅れはしなかっただろう、 しゃべりかけてもどうせ聞こえないとわかっていたので無言のまま後ろ姿をみつめた、 ただ小さくつぶやいた、 「ごめん、こんなはずじゃなかったんだ…」   彼女の怒りがおさまるわけはなかった、     彼女が見えなくなってしばらく呆然としていた、どれくらい時がたったかわからない、急にはっとした、 自分の身体はどうなったのか… 身体を探しにまた僕は歩き始めた、   さっきよりも足取りは重く…
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