お揃いの国

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「…いつから皆さん揃いの服装をなさっているんです?」 宿を取るにも時間が早いと思ったキノは老人に尋ねると、老人はひとしきり悩んで「昔っからだよ…」と答えました。 「国が出来てからずっとじゃろう‥‥わしも物心ついた頃にはもうこのデザインの服じゃった…」 服の襟を少し正してキノに微笑みかける…。 「そうですか……ありがとうございました。ボクはもう行きます。」 「あぁ…。ブラウスのボタンじゃが、留めなくていいのは第一ボタンだけじゃよ?観察官に指導される…」 自分の服とパースエイダーをしっかり持ち、ドアを開けようとしたところで指摘を受けました。 2つ目まで外していたキノは礼を言って2つ目を留め、出ていきます。     「右~左~…遅いよキノ~…わ、国中の人とペアマッチだね。」 「…ペアルック?ちょっと違うと思うよエルメス。」 「……っほらほら!早く押して歩くっ!右、左…」 「はいはい。」
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