―入学式―

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朝食を食べ終え食後のコーヒーをゆっくりと味わっていると…… 「要ちゃん!!何のんびりしてんの!?そろそろ出ないと遅れるよ?」 「何言ってんだよ…。式は9時からだろ?まだ余裕あるじゃん」 藍沢家は今日から俺達が通う事になる雷胴学園(ライドウガクエン)のすぐ近くで、徒歩で十分もかからない。 「何言ってるはこっちのセリフだよ!生徒は8時30分には体育館に集合だよ?」 「…………。 まじ?」 時計を見るとすでに8時15分。学園までは近くても雷胴の敷地はかなりでかいので体育館までけっこうかかる。 「やべぇじゃん!!鈴、2分で用意するから玄関で待ってろ!!」 そう言うがはやいか、俺は階段を駆け上った。 ちなみに口調がえらそうなのは、俺が自分勝手だからではなく、鈴が極度の方向音痴だからだ。 入試の際に一回行っただけの雷胴なんて絶対迷う。
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