こなゆきの街を歩く
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「何を探しているの?」 「街を…」 「街?」 「いや、街ではない。」 「じゃあ、何を?」 「‥‥」 「何?」 「…そうだ…きみだ。」 「わたしを?」 「いや、それも違う。」 「じゃあ、何?」 「‥‥」 相変わらずそこにはこなゆきの舞う街がある。 いよいよ、ゆきが強くなった。 ぼくは傘を買った。 あの時は、海老茶色の蛇の目傘を買い、それが街に似合っていたが、今はそれを売ってもいない。 街は変わったのだ。
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