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am10:00
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明香『ん…寝過ぎた…』
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ベッドからゆっくり起き上がれば壁掛け時計を見つめ、髪の毛をくしゃくしゃとかけば、ベッドから起き上がり学校への身支度を始めたのだった。
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先生『こらっ!桐生!!お前はいつもいつも遅刻ばっかりして!!こんなんじゃ留年を避けられないぞ!!!』
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灰色のスーツを身に纏い、もう40過ぎの中年オヤジである私の担任は何時ものように私を見つけるなり言ってくるのを鬱陶しいと言う目線で見つめ返すのがこの学校での日課になっていた。
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明香『ウザい…』
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先生『う、ウザいとはなんだ!!お前はいつもそうやって先生を侮辱しているのかっ!!』
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明香『ウザい奴にウザいって言って何が悪いんだよ…』
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先生『お、お前…』
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なわなわと握り拳を作る相手に見向きをせずに私は言いかえしていた。
正直、ほっといて欲しかった。
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生徒『おっ!桐生と先生、何時ものようにやってんなぁー』
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生徒『いつもあんなんで飽きないもんかねぇー』
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生徒『こら、聞こえたらどうするのよ…』
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クラスの奴のはやし立てる声なんてどうでもよかった。
だんだん言い合うのがめんどくさくなって来た私は、何も言わず教室に足を踏み入れれば皆が注目する中、自分の椅子に腰を降ろし、鞄をバンっと音が鳴るくらいの勢いで置き、見つめてくる皆に睨み付けるように見つめ返せば後退るようにちらっていった。
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明香(私の噂話ならいくらでもすればいい…どうせ、もう少しすればこの学校からもさよならできる…こんなちっぽけな場所、こっちから出ていってやる…)
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