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ある日突然現れた影は、落ち着いた瞳でその姿を露にした。
黒い髪を闇に靡かせて。
黒い衣で包んだその身を大きく羽ばたかせる様に。
細く長い両腕を人々に見せ付けるが如く。
その華奢な体からは妖艶な臭いを出しては笑う。
『私は魔女だ。アナタ方の求める光として舞い降りた』
隣に携えた大きな獣に信頼を寄せ、尚も魔女は人々に光を指し示す。
魔女は見る。
堕ちた世界を。
怯えて止まない命達を。
魔女は言う。
私が世界の創始者だと。
魔女は語る。
私が世界を君臨する者だと。
魔女は伝える。
この世に命ある者全てを私が守ると。
魔女は笑う。
私が世界を変えると。
魔女は力を見せ付ける。
その指し示す光で世界を覆う。
魔女は叫ぶ。
調和の世の為に、この力はいつでもこの世界に在ると。
どんなに時代が流れようとも、この力は継承されるのだと。
『我の命は世界と共に』
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