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「ところで『マテリア』って何だ?」
ロックが問う
「マテリアも知らないの?」
呆れたように答えるユフィ
「マテリアってのはねぇ、こんな丸い魔力を秘めた石ってとこかなぁ」
マテリアの形を左手で象りながら笑顔で振り返る彼女の右手には綺麗な石
神秘的な輝きを持つそれは
ユフィが話していたように丸くはなく
クリスタルのような多角形の石だった
「Σあ!?いつの間に!?」
慌てて自分の懐や腰にさげた持ち物袋を確認するロック
「俺の魔石返せ!!」
取り返そうと飛び掛かるが…
ヒラリとかわされた;;
「へっへーんだ☆忍者相手に油断してる方が悪いんだよー」
あっかんべーをして見せ
「へぇ~魔石ってゆーのか」
と、得意げに石を眺めるユフィに対し
「くっそー、お前の方こそ泥棒じゃねぇか」
と、悔しそうなロック
「シュシュシュ!!アタシは泥棒じゃないっ!!」
『シュシュシュ』と言いながら牽制パンチをし反論する
そして
「んじゃ、お先に~♪」
魔石をしまい込み
両手を広げ洞窟へ走り去って行った
一瞬呆気にとられて立ち尽くすロックはユフィの背中を見送った
はっと我に我にかえり
「魔石返せー!!それから宝は俺のもんだー!!」
追うように洞窟へ駆け出すのであった
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