1人が本棚に入れています
本棚に追加
シエナは変貌したアキサを目にして、言葉を失いその場に立ち尽くした。
アキサはシエナに気づくと、勢いよくシエナ目がけて駆けてきた。
そして、アキサが腕を引いて力いっぱい突き出した瞬間、後ろから声がした。
「辞めろっ!!」
その声のお陰で、刺さる寸前でアキサの手が止まった。
「?」
アキサはシエナを殺すのを辞め、ゆっくりと後を振り返った。
そこには一人の戦士らしき男が立っていた。
「…俺はマクウェル、廃墟都市ヴァリから逃げ出したと言う、殺人兵器を探していた…そして、やっと見つけた!!覚悟を決めて、大人しく壊された方が、お前の為だ。」
マクウェルは剣を抜き、ガッシリと構えた。
そして、アキサに向かって駆け込んだ。
「大いなるカナスの神々よ、哀れな命を救う為の罪をお許し下さい!!」
アキサは自ら突っ込んで行き、マクウェルを跳ね退けると、そのままキーマに向かって行った。
「ぐはっ…………!?っ、ま、まずいっ!!!」
我を失って立ち尽くして居たシエナが、我を取り戻して現状を察すると、叫びながら駆け出した。
最初のコメントを投稿しよう!