第1章 狙われた男

12/17
前へ
/38ページ
次へ
「皆さん、食事の用意が出来ましたので召し上がって下さい」  食卓の上には、たくさんの料理が並べられていた。 「腹も空いてきたし、食べましょう?」  尚久さんは写真を壁に立て掛けて、椅子に座った。 「皆さんもどうぞ」  真理子さんにすすめられて、一同は席に着いた。 「遠慮なさらずに、どんどんおかわりして下さいね」 「いただきます」 「美味しい」 「ほんと、絶品だわ。今度作り方教えてもらえるかしら?」 「私なんかでよければ、喜んで」 「あっ、わたしもいいですか?」 「もちろんです」 「いやあ、真理子ちゃんの手料理はいつ食べても最高だよ」 「お世辞でも嬉しいです」 「お世辞なんかじゃないよ。本心さ」 「ありがとうございます」 「あれ、真理子さんて左利きなんですか?」 「はい、そうです。あ、飲み物追加しますね」 「真理子ちゃんは良く気が利くよな」 「ほんとに、同じ女性として尊敬するわ」  須賀さんと徳永さんが真理子さんを褒め称えた。
/38ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8人が本棚に入れています
本棚に追加