~一年目~

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屋根が落下してきて、コルツフートはそれを片腕で押さえた。 「なあ“疾風の織姫”」 片目のコルツフートは、屋根を持ち上げたまま言った。 「僕はまだ君の攻撃を受けていない。この目は君の仲間から受けたものだしね。そして君も僕の攻撃を受けきっていない。だからこうしよう」 コルツフートは屋根を持ち上げている腕を後ろに引いた。 ビルティーナもそれを見て、緑色の球体を前に突き出した。 「初めに(相手から)傷をつけられたら、負けだと!」 コルツフートは屋根をビルティーナに向かって投げた。 そして瞬時にコルツフートはその場から消えた。 ビルティーナは緑色の球体を、自分のほうに投げ飛ばされた屋根に対して放った。 そしてすぐにしゃがみ、後ろから剣で横払いをしてきたコルツフートの攻撃を避けると、コルツフートが次の攻撃をしてくる前に横へと逃げた。 一方緑色の球体は屋根に当たり、屋根は緑色の球体に吸い込まれるように入っていき、消えた。 「放て」 コルツフートから逃げた直後、ビルティーナはそう呟いた。 そしてコルツフートはビルティーナを追いかけようとするが、左目から見える風景が暗くなってきたのを感じた。 「くっ!?」 緑色の球体から放たれた屋根に気付き、コルツフートは間一髪でその屋根を斬り飛ばした。
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