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シーナは元気よく名前を言うとノアールは思い出したかのように話し始めました。
「そういや、さっきどうやってワイバーンを静めたんだ?」
「いつも通り竜を静めるようにやっただけだけど…。」
それはおかしい。人間の言葉に耳を傾けない。それが「呪われた生物」なのに。
「お前、俺と一緒に来い。白黒はっきりさせる。」
「え?じゃあ待って。剣とか持っていった方が良いよね?」
「まぁ、フィールドにでるからな。少し長い旅になる。東西南北どこにも属さない世界の中心に行く。そこに神殿がある。
もしかしたら、お前が俺のペアかもしれない。」
シーナはその事を一瞬読み込めませんでした。
シーナを最も慕っている女の子はシーナに声かけました。
「シーナ姉行っちゃうの?」
「うん……。元気でね。」
「やだよぉ。」
ぎゅっ。その女の子はシーナに抱きつきました。
そして、わんわん泣き始めました。
「リン、元気でね。そうだ、これあげる。」
シーナはリンの首に自分の指輪をチェーン通した物を渡しました。
「これを私だと思ってずっと身につけていて?これはお守り。リンを絶対守ってくれるから。」
「うん。約束だよ、絶対帰って来てね。」
「うん。」
そして、リンというその子をそっと抱き締めました。
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