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避難場所
結局レイコの父がトラックで自転車を
持ち帰ってくれて直してくれた
『ありがとうございます』
頭を下げるアタシに
『困った時はお互い様なんだから
遠慮なんかすんでねえ』
レイコの父はギャハハと笑った
いままで会った事のないタイプの
大人に
ミエは驚いてしまった
『ご飯食ったの?』
レイコが顔を覗いて来た
『あ…家で妹が待ってるから』
『そっ?いつでも家においで?』
初めて会った人をご飯を誘うなんて
ミエには考えられない事で
すぐに頷く事も出来なかった
『うちいつでも誰かいるからさ
気にしないで来たらいいよ』
お愛想を言ってる訳でもないような
レイコに
ミエはようやく居場所をもらった
ような気がした
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