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彼は吉村功一郎。元極悪阪急組のメンバー。
今は阪急京都線で乗務をしている。
吉村は回送電車に乗り込み、梅田に向かう。
吉村は運転席からホームに出ると、売店に駆け寄り、缶コーヒーを買って飲む。
そこに黒のスーツの男がやってくる。
「吉村…。お前の力を貸してくれ。」と吉村に頼み込む。
「済まないが、戦隊はお断りだ。お前らが俺の仲間を犠牲にしたんやし。俺は運転手で定年までを過ごしたい。」吉村はキッパリと断ると乗務の準備をする。
しばらくして、吉村は運転席に乗り込み、発車の準備をする。
黒のスーツの男は先頭に乗り込み、吉村を付きまとう。
河原町…。乗務を終えた吉村は運転席から降りる。
すると、黒のスーツの男が吉村の前で土下座する。
「本当に頼む。お前の力が必要だ。」この言葉に吉村は怒りを覚える。
「お前、何様なんだよ!あの時、俺達の前から逃げてよ…。私は知りませんみたいな態度とってよ。それで俺の仲間は俺の前からいなくなった。バカにするのも程々にしろよ。」
吉村の怒号に客や駅員は驚く。
すると一人の男が吉村に声をかける。
「冷静になれよ。俺はまだここにいるぜ。俺達は過去を拭うために呼ばれたんだよ。頑張ろうぜ!」この言葉を発したのは、野田永吉…。かつての極悪阪急組のメンバーであった。
しばらく、野田が吉村を説得する。
「せっかくだ。やろう。ただ、俺がリーダーをやる。それだけは譲らん。」吉村は黒のスーツの男に言う。
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