命の壁

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命の壁

私にもし、価値があるとするなら。それはきっと、何も出来ないということ。 耳障りで、目障りな幸せ。 生きているだけでいいなら。静かに終えよう。あての無い、息と意識の風。 …… 卵は孵れぬ、いくら叫び散っても。其処はきっと、何も生きてないということ。 聞えなくて、見えなくて塞いだ。 生きているだけでいいなら。静かに還ろう。色の無い、息と意識の天。 …… 神よ、手をかざしたボクに伝う涙。消し去る混沌の雨。 神よ、名を叫ぶ度に伝う涙。消し去る真実の陽光。 照らす神の子。
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