蜃気楼の塔

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蜃気楼の塔

目蓋の裏に見た。人々が自由の旗を振る。 辿り着いた景色。各々が自分の名を騒ぐ。 掴めぬ空に似た。感情が溢れて映し出す。 彼方の声がして。神々を照らしたそこにいる。 でしょう? あの空は幼い頃に見た残骸、そびえたつ希望の色彩。 溢れる人間の器。 明日の果てに見た。人々が自由に蓋をする。 生きているから? あの空は遥か未来に見た空白、生きていく意味も霞んだ。 塗り潰す命の価値に見た肉塊、生きていく意味に縋った。 愚かだと笑う頭上の神も、お前は本に描くのか?
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