恋した瞬間

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私を好きになるなんて有り得ない…。   私はこんなにも重い存在なのに…。   きっと、全て捨てられるなんて嘘……。   でもその言葉は嬉しかった。   本当に嬉しかった。   私という存在が認められたような気がした。   そうだ…今まで私はみんなにただ認められたかっただけ…。   父親に否定され続けたから…。   認めてほしくて…寂しくて…。   だから神様の言葉は嬉しかった。   たとえ嘘だとしても…嬉しかった…。   他の人達とちょっと違う神様…。   強引で我が儘で寂しがり屋で冷血で…。   でも一緒にいると誰より暖かかった…。   神様は私に死ねばいいって言ったけど…それは神様と何の繋がりも無くなった時の場合…。   逆をかえせば、その言葉は、神様が私と関係してる限り私は死んじゃいけない。   神様が私と関係し続ければ、私はその分生きなければで…。   『勝手に死ねばいい。でも俺と関わりがある間は死ぬな。俺と一切関わりが無くなってから死ね。』   それは私を生かすための言葉だった…。
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