恋した瞬間

10/15
362人が本棚に入れています
本棚に追加
/192ページ
私は切なかった。   神様とは付き合えない。 だからリアルの世界で会う事はできない。   だから…その時神様と二人で遊んでいたMMO、飛天オンラインは、神様と遊べる、神様と一緒にいられる唯一のゲームだった。     神様に恋した私。 好き、という恋愛の感情に気付いてしまった私は…唯一神様と遊べる飛天オンラインをやっている間の時間が…幸せだった。     ある日、電話で言われた。   「俺を神様とよぶな。」 「じゃあなんてよべばいい?」 「俺の名前前言わなかったっけ?」 「忘れちゃった…」 「ひでぇなぁ…。秀義だよ。」 「じゃあヒデ君でいい?」 「うん。」     それから私は神様の事をヒデ君と呼ぶ事になった。     リアルで会う事は出来ない。 付き合う事はできない。 だからこそ、少しでも長くゲームの中では一緒にいたかった。
/192ページ

最初のコメントを投稿しよう!