恋した瞬間

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ある日、私の家庭で家族会議がひらかれた。   父親、母親、兄弟も兄夫婦も揃っていた。     「一泊二日の家族旅行に行こうと思うんだけどどこがいい?」     いきなり父親が言い出した。     「家族旅行!?わぁ~何年ぶりかしら!!ゆい達が幼稚園生くらいの時ぶりね♪」     母親がすごい喜んでいた。     私は…今すぐ部屋に戻りたかった。   こうしてる間の少しの時間でも長く、ヒデ君とパソコンゲームで遊んでいたかった。     「ゆい、どこに行きたい?まずゆいが決めていいぞ。」     正直、興味がなかった…。     「ねぇ、ゆい?どこがいいかなぁー?草津の温泉とか?伊豆もいいわねぇ~。ゆいは温泉大好きだもんね♪」     母親の楽しそうな声。   でも私はヒデ君の事しか頭になかった…。     「夢(姪っ子の名前)もいるし、夢も楽しめて、お父さんが写真撮れる景色のいい場所がいいわねぇ~」     母親の嬉しそうな声…。   私は…奥さんと喧嘩をしたと言っていたヒデ君が心配だった……。
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