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帰りにお弁当を買って家に帰った。
冷蔵庫は空っぽだ。
母は「明日買い物に行かなきゃ」とのんきに言っていた。
父も納得していた。
朝
5時46分
地面から突き上げられるような地響き、食器の割れる音、家が軋む音。
そして、タンスが倒れてきた。
母は「キャー」と叫んでいた。
私は恐怖で丸まっていた。
揺れが収まり目を空ける。
何とか家は立ったままだった。
母は父に「大丈夫?」と叫んだ。
父は別の部屋に寝ているからだ。
母が「下に降りよう」と私を呼んだ。(2階建てなので1階に降りようと言う意味)
私が布団から出ようとした時…
体が動かない。。。
「出れないよ、動けないよ」と、もがいていると
母は目を丸くして駆けよってきた。
私の上にタンスが倒れてきていたのだ。
もう少しずれていれば、幼い私の頭は破壊されていただろう。
「ちょっと来い」と父が部屋から呼んだ。
母は走って行った。
一方私は玄関で寝ているはずの愛する犬の側へ急いだ。
犬も無事だ。
ふっと目をやると、私の愛する一匹の金魚ちゃんが水槽から落ちていたのだ。
この揺れで水槽がうまく棚から滑り落ち、水もそんなにこぼれていなかった。
周りにはたくさんのお皿やコップなどの破片が散らばっていた。
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