1月17日

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私から見える金魚ちゃんはもう動いてはいなかった。それでも私はつま先立ちで破片を避けながら金魚の元へ行った。 「遅くなってごめんね」 私は動かなくなった金魚を水槽に入れた。 すると、その金魚は泳ぎだしたのだ。 金魚も全員無事だ。 私と犬は両親のいる2階の部屋へ向かった。 両親はただ呆然と外を見ていた。 夕日に包まれたような赤い街を。 夕日ではなく火事だ。 私たちの住む辺りは家も潰れていなかった。 しかし、駅辺りが真っ赤な火に包まれていたのだ。 そう、阪神大震災だ。
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