届かない手

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ボーッとして一日を送る毎日が続いていた。 どれだけ、忘れようとしても忘れられず俺は、本気でユリアに惹かれていたのが分かった。 ぼんやりとしていると扉の開く音で我に返り、入って来た人物を見た。 「久しぶり来て見たら随分と散らかってるわね。ダンテ。」 「何しに来たんだ。レディ。」 「あら?嫌そうな顔ね?」 「当たり前だ。」 「せっかく、貴方が喜びそうな情報が手に入ったのに……聞きたくないならいいわ。」 「聞きたくないとは、誰が言ったんだ?」 「分かったわ。じゃ、先にお金返してくれたら聞かせてあげる。」 「それは無理な話だ。」 「今回の件でチャラにしてあげるわ。」 「依頼情報内容なんだ?」 レディを見て俺は、少しだけ彼女真剣な顔に眉を寄せた。 何か言いずらそうな顔でレディは、俺を見つめて話し始めた。
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