第六章 俺の戦い

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「リー……リア」   「猟斗……」   しばらく、その状態にあって、沈黙を破ったのは猟斗だった。   彼は少し恥ずかしそうに彼女の名前を呟くと、それに反応するようにリーリアは猟斗の名前を呟く。   「どうしたんだ?一体……。何時も元気なお前らしくないぞ?」   「私は……元気、だぞぉ?ふふふふふふ……」   猟斗の言葉に、リーリアは妖艶な笑みを浮かべて返す。   その様子が、猟斗にとってかなりの違和感を感じさせていた。   「猟斗こそぉ……。何か変だよ?ぜぇんぶ、悩みがあるなら私に教えて欲しいなぁ」   「…………そうか?」   リーリアの口調に違和感を覚えながらも、心なしか核心を突かれたような気がした猟斗は、尋ねるように答える。   実際、猟斗の胸の内には色々と悩みがあった。   駿や燈谷の事。狭間のピエロや、時空の皇女の事。   しかし、それを言って良いモノなのかと、猟斗は考える。   そして、彼は今はそれよりもリーリアの様子の方が心配になっていた。   「俺は別に、大丈夫だ。それよりもリーリア。お前の方こそ何かあったのか?」   猟斗の言葉に、リーリアは顔を俯かせる。   何か触れてはならないモノに触れたか?   そんな事を考える猟斗だったが、リーリアはすぐに、顔を上げて変わらない“妖艶“な笑みを浮かべた。   「それよりもさぁ、猟斗。質問してもいいかな?」   「あ?……ああ」   再びの違和感。   猟斗はいきなりの事に、一瞬唖然となる。   しかし、少し間をおいて答えると、リーリアは自分の両手を猟斗の頬に触れさせた。
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