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「サンキュー!あんたも頑張りなさいよ~!」
笑顔で手を振るリーリアに、ヴァルキリーも笑顔で返す。
猟斗は左手を上げ、何も言わずに手を振るだけでそれに返した。
「さて、出発よ!」
ヴァルキリーの掛け声と共に、馬車の運転手が手綱を振る。
そして、二人の中央都市への旅が始まるのだった。
「行っちゃいましたね」
馬車が見えなくなった所で、フレイヤがリーリアに話し掛ける。
リーリアはそうだね、と明るく返すと身を反転させて拠点の方を向いた。
「あーあ。猟斗がいないと寂しいな」
「そうですね。あの人が、いっつも中心でしたから」
リーリアを追うように、フレイヤも身を反転させて拠点の方を向く。
そして、フレイヤは彼女の言葉に苦笑しながら返した。
「私には、縁がなかったのかな……」
「えっ……?」
「ううん、何でもない。中に戻ろっ!」
リーリアは、一瞬泣き出しそうな表情を見せながら呟いたが、それをフレイヤに気付かれなかったらしい。
すぐに明るく装ったリーリアは、拠点の玄関へと歩いていった。
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