衝撃のスパーリング

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道場のトレーナーが慌てて対応する。 「ちょっ…ちょっと待っててくれ!今すぐ宮沢さんを呼んでくるから…。」 トレーナーがあたふたと宮沢を探しに出ていった。 道場中が銀髪の男に注目する。 大半の者が昨日の現場にはいなかったが、昨日、この男が何をやってのけたかは全員が知っていた。 突き刺さるような無数の目線にも銀髪は全く動じず、むしろこの状況に心地良さすらおぼえていた。 「あ、どうぞどうぞ。皆さん俺の事は気にせず練習に励んで下さい。(笑)」 銀髪としては何気ない言葉だったが、一人だけ、その言葉を挑発と受け止めた男がいた。 「随分余裕だな。テメエが昨日やった事考えたらここは敵地だっつー事が分からねー訳ねーよな?」 西島が銀髪の顔に顔を近付ける。 すると、銀髪は思わず顔を背けた。 「…申し訳ないけど、人に顔近付ける時は歯磨いてからの方がいいよ…。」 おどけた態度で放ったこの一言に、道場中が凍りついた。 皆西島の恐さを知っているのだ。 面子を潰された西島の顔は真っ赤になり、血管が今にも破裂しそうなほど浮き出てきた。
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