9/14
前へ
/71ページ
次へ
翔太は無事にマヨネーズを買えたらしく、手にスーパーの袋を持って出てきた。 そして、おいらと一緒に家に帰る途中だった。 「翔太だ!」 数人の男の子が現われた。 翔太と背が変わらないから、同じ幼稚園のヤツだと思う。 「翔太!翔太!泣き虫翔太!」 「ママがいなきゃ、何にもできませ~ん!」 男の子たちは、翔太をからかう。 翔太は顔を真っ赤にして、うつむいている。 おいおい・・・。 おいらの時と態度が違うじゃないかよ。 ガツン!と言ってやれよ! ガツンと! 「泣き虫翔太の犬も、絶対泣き虫だぜ!」 「試しに蹴ってみようぜ!」 男の子たちの視線が、おいらに向いた。 おいおい・・・。 おいらは関係ないだろ!
/71ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加