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▼レイルンの森を脱出二日後:週明けの月曜日
▽魔戦学園:中央館:3階:高等部2年3組
俺は、いつも通りにホームルームが始まる数十分前に登校して窓際の自分の席に座り居眠りを満喫して居た。
「あっ、ダイン、おはよ~!」
俺の一時の休息を壊したツンツン短髪の男が近付いて来た。
「うるさいバカ」
「・・・こんにゃろ!」
「グァ!」
いきなり首を絞められた!
「誰がバカだ、参ったか!?」
「誰が……お前ごときに殺ら……れるか!」
「う、うわぁぁぁ~~~~!!!」
首を絞めている手を持ち、“窓の外”に投げ飛ばした!
▼4分後
「なんで俺が謝る必要がある!」
「逆ギレするな! あなたは素直に過ちに気付いて謝る気は無いんですか!」
3階の窓から投げ捨てたソイツは凄いスピードで帰って来て、俺に食らいついていた。
「チッ……ハイハイ分かった、ゴメェンネェ~」
「凄い違和感と最初に舌打ちが聞こえた様な、まぁ、いいけどね」
コイツの名前はトーマ、初等部からの付き合いで、まぁ幼馴染みだな。
家が近いから、休みとかは、いつも遊んでる。
「そう言えば風邪は大丈夫?」
「まぁ、なんとかな」
「やぁ~♪ 元気そうだね、お二人さん♪」
いつもの様に明るい挨拶で、もう一人の幼馴染みが来た。
「おはよ、フィーラ」
トーマが軽く挨拶した。
「おはよ、トーマ♪ ダイン風邪は?」
「治った」
「それにしても、お前、なんで川で溺れてたんだ?」
そう俺はあの日、森を不思議な少女の見たことの無い魔法で外に出れたのだが川に落ちてしまったのだ。
不意打ちで溺れかかったが、同級生に助けられたのだが、軽い風邪を患い昨日1日寝込んでしまった。
「例の“ダブル・フェイス”を捜しにレイルンの森に入ったんだが迷っちゃってさ、森の奥深くで会った女の……」
「おら~席に着きな~」
「あっ、先生だ」
話を遮るように担任の女教師リールが入って来て、クラスに疎らに立って居た生徒達がドタバタと席に着いた。
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