1人が本棚に入れています
本棚に追加
マサルはキョウイチの両肩をガッシリとつかみ、
「ここは任せて、行ってくれ‼」
と、しっかりと言った。
「わかった…すまん❗」
と言うと、意を決して、クルリときびすを返し、駅に向かって走りだした。
マサルの気持ちを無駄にしないように、電車に間に合うように…。
キョウイチの姿が見えなくなって、マサルは覚悟を決めた。
どんなことになろうとも、逃げも隠れもしない。キョウイチの代わりに自分が受けとめなければ…と決意して、オジさんに向き合った。
小雨はまだ止んではいなかったが、マサルの気持ちには、すかすがしさがあった。
最初のコメントを投稿しよう!