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「俺たちは今のままでいいんだ。
俺がお前を今まで通り支えていく。
聖也のことも見守っていく、そうしたいだけだよ。」
「エリカ、俺はお前と一緒になるっていうんじゃなくて、今まで通りお前たちのそばにいて、お前たち親子のために生きたい。
ただそれだけだよ。
だからお前は思ったようにしたらいいんだ。
何があっても俺はお前たちのこと守る。
きっと潤くんもあの世で安心してくれてるだろう。」
エリカは俺の胸に顔を埋めて泣いた。
「オーナー、ありがとう。」
何度も何度お礼を言いながら泣いている彼女を俺は抱き締めた。
「オーナー、これからもアタシ達親子のこと宜しくお願いします。」
彼女は俺の腕から離れると真っ直ぐ顔を見て言った。
「おう、任せとけ。
つーか“オーナー”っていい加減呼び方かえてくれないかなぁ。
俺には“椎名和明”という立派な名前があるんだから。」
「でも何て呼んだらいいの?
アタシはずっとオーナーって呼んできたから、今さら他の呼び方なんて出来ないよ。」
「んーそうだなぁ、かずくんてゆうのはどうだ?」
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