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「お、おう。」
そうは言ったものの、照れ臭かったが、なぜか胸の中で熱くなるのを感じた。
次の日、俺の車にエリカと聖也を乗せ、三人は動物園に向かった。
初めて見る園内の動物に聖也は喜び、俺も一緒にはしゃいでいた。
そんな二人の姿をエリカが微笑みながら見ている。
何とも言えない幸せな時間。
俺はこの幸せが、これから先もずっと永遠に続いてほしいと願った。
お義母さんが持たせてくれたお弁当を食べながらエリカが聖也に言った。
「聖也、椎名のおじちゃんのこと、これからはパパって呼んでね。」
「エリカ…。」
「パ…パ?」
「そうよ。今日からおじちゃんはパパ。
お空にいるパパの代わりに聖也のパパになってくれるの。」
まだ小さい聖也が、理解できたのか俺の顔を見ると、笑顔で言った。
「パパ、おじちゃんは僕のパパ。」
「聖也…ありがとう。」
俺は聖也を抱き締めた。
「絶対幸せにするよ。
そうだ、今から潤くんのお墓に行かないか?
彼にきちんと約束したいから。」
「そうね、潤に報告しなくちゃね。」
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