そいつは

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そしてオレは悪友の背中に隠れる。 「しっしっ!」 手であっち行けとやる。 「お前な~金子は犬かっ!」 悪友はオレから離れようとするが離すもんか。 「なんか…俺悪い事した…?」 奴はしょんぼりした声で言った。 「生理的にダメなんだよっ!」 すると、奴はあろう事か泣き始めた。 「ごめん、ごめんねぇ…」 さすがにこれには参った。 泣かれちゃオレの良心が疼く。 「あっいや別に…泣く事ないじゃ…」 「うい~!嘘だよ~ん!」 「ないだろ?」 オレは握り拳を必死に堪える。 うわ~こいつはっ!! キーンコーンカーンコーン×2 悪友が肩を叩いた。 「お前の負けだw」 そして1限目が始まった。
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