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センコウの名は、伊達だ。
「じゃ、はじめるぞ~」
伊達は、名前を呼んで出席確認ではなく、席を順に見て出席を確認する奴だ。
数十秒で出席を取った。
「今日は転校生が来たらしいな?」
伊達は壇上の近くの席の田中に聞いた。
「はい、金子君がきました」
田中は金子の方を見た。
視線を感じた金子は眉をひそめた。
「ムッ!誰かが私を見ているぞ!」
うるさい…
「金子というのか、伊達聡だ、よろしくな。」
「くだらん!」
おいおい…いきなりだな…
「そんな事言わないで…なっ?」
「仕方ない、よろしくしてやる」
センコウに向かってその口の聞き方は…まあいいが。
「ふ~む」
伊達は苦笑したが、授業を始めた。
「教科書のひゃ…あっ金子は教科書もってるのか?」
金子は机を叩いた。
「持ってるわけなかろうに!それくらい気付きたまえ!」
なるほど、それで拗ねてたわけか…。
「なら隣りの奴に見せてもらえ、うん高山よろしくな!」
うえっ!?
「ちょ先生…オレを名指し…」
普通なら伊達が応えるはずなのだが、金子が応えた。
「なんか文句あるのか?」
お前が言うなっ!
「あ~もういいですよっ!見せればいいんでしょ?」
金子は机を寄せてきた。
「合体!ガシャーン!」
くっつけると同時に口で効果音をつける、なんて幼稚…
「ったく…」
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