べべん

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べべん。 初夏の候。夕刻の風、灯るネオンとヘッドライト。何処へ向かうか人の群れ。べべん。 日帰り出張を終えて帰路に就く小生。仕事の相棒肌着色の箱バンから流れるナイトゲーム中継を聞き流しハンドルを握る。 緊張の弛緩が脳に体に、とろとろのマナコで窓枠に肘をかけ煙草を吸う。 道路標識にかつて住んでいた地名が目にとまる。 退屈な運転、疲れた体、たるんだ思考。 小生、安手の感傷に浸る。 そんな話。
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