自転車は進む、されど止まらず

8/8
前へ
/10ページ
次へ
 さらにカッターシャツのボタンを外しはじめ――、真ん中である三つ目でその手を止めた。 「なんでもしてくれるんですよね、夏美先輩……」 「ひっ……!」  恐怖ともう一つ、自分でもわからない何かを、夏美は感じた。 低い声で、高野和は言った。   「や ら な い か」    しばらく時間が経った後、二人の少女の嬌声が公園からあがったのは、いうまでもないことだろう。    蛇足だが、少女――高野和はレズで、夏美にはレズっ気があった。  ちゃんちゃん。  
/10ページ

最初のコメントを投稿しよう!

93人が本棚に入れています
本棚に追加