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亮は高校卒業と共に周囲の反対を押し切って結婚していた。由美は美大に通っていて、その学費を含めて生活費まで亮が貯金と仕事で何とか暮らしているそうな。結婚して1年で子供に恵まれて今では少し楽は出来ないが幸せ全開の暮らしをしている。
「何か、懐かしいですね」
「そうだねぇ……。ここに雄ちゃんと潤がいれば、揃っちゃぅ」
亮が辰也をあやしながら言った。
「にしても、お前は変わんねぇな」
宗司が亮を見て笑いながら言った。
「そぉ?」
「その雰囲気、口調。全く変わってねぇ」
「たった3年しか経ってないですからね」
太朗が辰也とにらめっこしながら言ったが、笑って負けてしまった。
「でも、亮は家で辰也に甘過ぎるんです」
由美が言うと亮は由美をたしなめた。
「まぁまぁ、かわいがらないよりマシでしょ?ねぇ、たっちゃん」
辰也に言って亮は幸せそうに微笑んだ。子煩悩なんてレベルじゃない。もはや溺愛だ。
そんな様子に一同は笑ったり、微笑んでいた。
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