1484人が本棚に入れています
本棚に追加
「そういう事じゃねんだよ……。
まぁいい。それより、お前と太朗だけか?」
太朗と伊知郎を見て雄也が尋ねた。
「宗司さんや亮先輩、由美さんは少し遅れるそうです」
太朗が答えて、ふと善と冬樹がいないのに気付いた。
「善達は?」
「あいつらはメシ食ってる。そこらにいるだろ?」
雄也が言って周囲を見渡すと丁度、善がローストビーフを冬樹の持つ皿に取り分けていた。
「なら、いいんです。それで潤先輩とは?」
「亮達と行った方があいつの手間省けるだろ」
言って雄也は太朗達に背を向けた。
「どうしたんじゃ?」
「社長がいてな……。ちっと会いたくねぇんだ」
雄也達の側にその人物がいた。色々な人と会話を交えている。
「どうしてです?」
「世界ツアーしろって最近うっせぇからよ……。会う度に言われちゃたまんねぇ」
「世界ツアーか?スケールでかいのぉ」
感心して伊知郎が言った時だった。
「――Hey,Youya!」
雄也の社長がとうとう雄也を見つけて話しかけてきた。
最初のコメントを投稿しよう!