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「苦しくないって!あ、君が冬樹くん?俺は君の兄ちゃんの一番の親友の潤って言うの」
冬樹の前に屈んで潤が言った。
「………」
だが、冬樹は善の後ろに隠れた。
「人見知り?何か昔の善みたい」
笑いながら潤がそう言った。
「まだ善の方が酷いな」
「兄ちゃんに言われたくないよ!」
「あぁ?んだと?」
雄也が言って善に詰め寄る。
「――そうだ、皆で久しぶりに演奏しない!?亮も来るでしょ?そしたらギターは雄也と善。太朗がベースで伊知郎は……」
「わしは見物でえぇ」
「そう?じゃあ亮がドラムで俺がボーカル。完璧じゃない?やろうよ!」
すっかりその気になって潤が言う。
「ギターねぇよ」
「大丈夫、雄也のトコの社長が雄也のギター持って来てるから」
何故そんな事を、と尋ね様としたが太朗は潤の行動力なら出来るだろうと考えて賛成する事にした。
「やりましょうよ!」
「太朗!ノリいいね!」
嬉しそうに潤が言って肩を組んだ。
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