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「――潤、結婚おめでとぉー」
間延びした口調に潤は振り向いた。
「亮!久しぶり!あ、由美さんもお久しぶりです」
「こんにちは」
「ねぇ亮。ドラム叩ける?叩けたら後で演奏しよ!」
早速、潤が交渉に入る。
「叩けるょ」
交渉は即決で反対派は雄也だけになった。
「雄也やろう?善は勿論やるもんね!」
「うん」
「………ちっ、仕方ねぇな。じゃあ軽く音を出せるトコ用意しとけ」
「はいよ!じゃあ手配したらうちの社員に呼びに行かせるから。善はギター何がいい?」
潤がローストビーフを頬張る善に尋ねた。それをあまり噛まずに飲み込み善が答える。
「エクスプローラ」
「分かった、手配する。じゃあ、また後で。杏奈、行こう」
にこやかに潤が去って行った。
「変わりませんね、あの人は……」
太朗が懐かしみながら言う。
「まるで嵐だな……」
雄也も呟いて一同は変わらない潤にそれぞれ思う所があった。
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